楽曲分析1『ネクロの花嫁』
- clesre
- 2021年3月7日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年4月5日
奏音69氏の曲『ネクロの花嫁』を分析しました。
コード進行と拍子は中の人の耳コピによるものなので、
必ずしも正しいという保証はできません。
□全体の構成
イントロ 0:00~ (物謂わぬ口唇に~あの頃の姿で)
ブリッジ(1) 0:30~
――――
Aメロ 0:52~ (白肌の娘が~眠らせた)
Bメロ(1) 1:09~ (朽ちてもまだ~医者は恋をした)
サビ 1:21~ (それは永遠の恋か~祝福もされずに)
――――
ブリッジ(2) 1:45~ (腐り墜ちた~純白いドレスを)
Bメロ(2) 2:08~ (朽ちゆくたび~手を染め続けた)
間奏 2:20~
落ちサビ 2:44~ (やがて暴かれたのは~辯駁を叫んだ)
ラスサビ 2:57~ (これは永遠の恋だ~正しいのはだあれ?)
アウトロ(1) 3:25~
アウトロ(2) 3:47~
拍子は主に6/8、5/8の混合拍子、または6/8拍子。*1
この記事で「○拍子」などと書いた場合、全て8分の○拍子を指す。
□調性
イントロ~落ちサビ (0:00~2:57) ハ短調(Cm)
↓半音上へ転調
ラスサビ~アウトロ (2:57~4:03) 嬰ハ短調(C#m)
□コード進行と拍子
■イントロ *2
6拍子
|A♭ G|Cm9|
|A♭M7 B♭7|E♭M9 E♭7|
|A♭M7 G7(♭9)|Gm7 Am7♭5|
|Fm7|G7(♭9)|
■ブリッジ(1)
混合拍子 [5 5 6 5 5 5 6 6 5 5 6 5 5 5 6 6 6]
(|Cm7 Dm7♭5|Cm7 Dm7♭5|
|Cm7 Dm7♭5|A♭M7 G7|)×4
|Cm7|
■Aメロ
混合拍子 [5 6 6 5 6 5 5 6 6 5 3 6 6]
|Cm7 Gm|E♭M7 A♭M7|
|Gm7 Dm7♭5 G7|
|Cm7 Gm|E♭M7 A♭M7|
|G7 Cm|
|Cm7 Gm|E♭M7 A♭M7|
|Gm7 Dm7♭5 G7|
|Cm7 Gm|E♭M7|
|A♭M7 Gm7(11)|A♭M7 G7 Cm|
■Bメロ(1) *3
6拍子
|Fm7 B♭|E♭M7 Adim7|
|A♭M7 B♭7|E♭ E♭7|
|Fm7 B♭|E♭M7 Adim7|
|E♭dim7|G7|
■サビ *4
6拍子
|Fm7 G7(#9)|Cm9 Cm/G|
|A♭M9 B♭7|E♭M7 E♭7|
|Fm7 G7|Gm7 Am7(♭5)|
|Fm7|G7|
|Fm7 G7(#9)|Cm9 Cm/G|
|A♭M9 B♭7|E♭M7 E♭7|
|Fm7 G7|Gm7 Am7(♭5)|
|Fm7 G7|Cm|
■ブリッジ(2)
混合拍子[6 6 6 5 6 6 6 6 6 6 6 5 6 6 6 6]
(|C Dm7|Dm7♭5 G7|)×8
■Bメロ(2)
6拍子
|Fm7 B♭|E♭M7 Adim7|
|A♭M7 B♭7|E♭ E♭7|
|Fm7 B♭|E♭M7 Adim7|
|Dm7♭5|G7|
■間奏
6拍子
(|A♭M9 G7|Cm9|
|A♭M7 B♭7|E♭M7 E♭7|
|A♭M7 G7|Gm7 Am7♭5|
|Fm7|G7|)×2
■落ちサビ
6拍子
|Fm7 G7|Cm9 |
|A♭M9 B♭7|E♭M7 E♭7|
|Fm7 G7|Gm7 Am7(♭5)|
|Fm7|G7|
■ラスサビ
6拍子
|F#m7 G#7|C#m9 C#m/G#|
|AM9 B7|EM7 E7|
|F#m7 G#7|G#m7 A#m7(♭5)|
|F#m7|G#7|
|F#m7 G#7|C#m9 C#m/G#|
|AM9 B7|EM7 E7|
|AM7 G#7|G#m7 A#m7♭5|
|F#m7 G#7|C#m7|
|F#m7 G#7|C#m7|
|F#m7 G#|
■アウトロ(1)
6拍子
|F#m7 G#7|C#m9 C#m/G#|
|AM9 B7|EM7 E7|
|F#m7 G#7|G#m7 A#m7(♭5)|
|F#m7|G#7|
|F#m7 G#7|C#m9 C#m/G#|
|AM9 B7|EM7 E7|
|F#m7 G#7|G#m7 A#m7(♭5)|
|F#m7 G#7|
■アウトロ(2)
混合拍子[5 5 6 5 5 5 6 6 6]
(|C#m7 D#m7♭5|C#m7 D#m7♭5|
|C#m7 D#m7♭5|AM7 G#7|)×2
|C#m|
□補足
5拍子と6拍子の混合拍子というのはほとんど見ないので新鮮だった。(似た拍子の曲の例:ChouCho氏『灰色のサーガ』)
Aメロは3拍子と2拍子の混合拍子にするべきか迷ったが、ブリッジと同様になるべく5拍子と6拍子でまとめた。
5小節目のG7(♭9)はソシレファラ♭の5音でできたコード。
ドミナントのG(ソシレ)とサブドミナントのFm(ファラ♭ド)の両方の機能を持つ。
6小節目のE♭M7で平行長調(変ホ長調、E♭)を意識させ、Adim7を経由してE♭dim7でベースがE♭に戻る(E♭dim7はAdim7の転回形でもある)。
だがこのE♭dim7は平行長調のトニックではなく、ドミナントのG7へ4度進行をするD7の代理として使われている。意外性があって非常に気に入った。
1小節目のG7(#9)では、根音から長3度(M3)と短3度(m3)が同時に鳴っている。音高の順に従い、メジャーコードに#9(=m3)を乗せる形にした。
このような重複は通常は避けられるが、ドミナント(ハ短調ではG)の場合は用いられることが割と多い。
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